『放談-4』――JPROのご紹介 書店の店頭に弊社刊の本を並べて販売して頂くことはなかなか難しい。かと言って、まだ誰も知らない本を客が買うはずもない。客が本と直に出会ったとき、この本を買いたいかどうかは決まるのだろう。本がお客様の目と直接出会うことが、可能性への最初である。書店が本を置いてくれなければそれも不可能。 ところで、JPRO(出版情報登録センター)というのがサイト上にあって、そこでは出版社、取次店、書店たちが相互にデータを連絡し合っている。サイトを覗きにきた一般客も見ることができる。弊社もこれに気づいてこのJPROに弊社刊『空間論』の登録を願った。 ネット上で一般客もここを訪れて、なにか参考になりそうな本を探してみることができる。例えば鉄道についてなにか珍しい情報はないかな?と思うときは検索枠内に適当なキーワード例えば「鉄道」と入力して検索すると関連本が並べられて出てくる。 小社については、空間、光速、光のエーテルなど、思いついくワードを記入して検索していただければ、『空間論 存在への奇跡』という本が本たちのあいだに並んでいるのを見つけることができるはずだ。更にクリックしてゆくと、どのような本であるかを知ることができよう。 JPROでは新刊書を主として案内しているようだが、少し古くても有用なことを述べられた本も納められるようになれば、市民が気楽な図書館として有力図書を見つけることができるかも知れない。 書店で並べるにはスペース的限界があっても、ここでなら各分野の重要な書物を見つけられる。書籍文化を再興する力強いシステムとして働くに違いない。 ――科学論争―― おそらくは現在、相対性理論に根を張る光速不変の原則に基づかれた論文・著述が少なからず存在する。今回の弊社刊『空間論』を機に、それらは多くの見直しが求められるものとなろう。しかし修正には困難が予想される。 当刊は純粋な理学論として刊行されたものである。理学は政治論などと違って、Aの主張もあればB論も切り捨ててはならない、という民主主義は成り立たない。たしかに、たった一人の主張であってもその理が筋の通った正しいものなら、棄捨してはならないこともある。新しい科学にはそんな過程を経て基本的理念として認められるに至ったものが少なくない。科学論争は必要である。 他の理論書と同じく『空間論』も、確信をもって述べられている。しかるに本論は、論争をするが他説を排斥しようとするものではない。論敵から学ぶことは多い。科学はそのようにして進歩をとげてきた。 当書に述べられる自然法則と相反する理論においては、“光速の法則による相対的な光速の小さな差異については当論では考慮していない”と論文末尾にでも付記されるならば、全文を修正する必要を取りあえずは免れるとみている。このたび発表された法則についても、未来永劫、不合理が発覚しないとは限らないものであろう。弊社はより正しい自然法則を見出し行くのが理論であると考えている。 |