常識論では、K系で(図6参照)光の往きの行程はc⊿t1=l+υ⊿t1
∴ (c-υ)⊿t1=l
よってその時間は
⊿t1=l/(c-υ)
戻りはc⊿t2=l-υ⊿t2
∴ (c+υ)⊿t2=l
よって 反射して左端に戻る時間は
⊿t2=l/(c+υ)
往復にかかる時間⊿tはこれらの和で ⊿t=l/(c-υ)+l/(c+υ)
=[(c+υ)l+(c-υ) l]/(c2-υ2)
=2cl/(c2-υ2) ……………⑨
相対論では⊿t´= 2L/cだとする。
それゆえ⑨⑤式をあわせ
2L/c=⊿t´
=[2cl/(c2-υ2)]/
を得るとし、これから、
l=L ………… ⑩ |
これはK系の観測者から見て運動方向の長さがの割合で短縮していることを示しており、K´の時間軸はχ´=0に対応する直線だが、Kではχ=υtだから、④式 t´=α(t-υχ/c2)と同じ考え方により、一個の定数αを用いてχ´=α(χ-υt)と置けるとする。
K´ で静止していたχ´ 軸向の物指の両端がχ´=0、χ´=Lだとすると、t=0のときχ座標の差lは L=αl
よってα=L/l=1/と結論できるとし、つまりK´とKで位置座標は
χ´=(χ-υt)/……⑪
で結びつける。⑥式
t´=(t-υχ/c2)/…⑥
と合わせてローレンツ変換と呼んでいる。
また速度uとυとの和wは次式で与える。
w=(υ+u)/(1+uυ/c2) …………⑬ |