光速の背景  92
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第4章 未来への道
和Qを合流後の断面積(+)で除したものとして得られる。
V=(Aυ+aυ)/(A+)である。一般式で言えば表1の①式
  V=∑Sυ/∑S  ……………………………①
ということになる。それぞれの流量和を合流後断面積で除すという式である。この速度と同じ速度で動いている座標は光の絶対座標である。
 例として、小さい川は流速が主流より2倍速くυ=2υ、川の規模は主流Aの10分の1であるものとして合流後の流速を算定してみよう。 

 1のような河川R1とR2の合流を考える。合流後の川断面積Sは、単純に合流前の各川断面積aおよびAの和であると仮定する。
 合流前の各流速をυ1,υ2 /secとすると、直前の各流量は
  Q0 = Aυ1 3/sec
  0 =aυ2  3/sec
 合流後の川の流速をV,時間当り流量をQとすれば
  Q=SV m3/sec
が成り立つはずである。これは
Q=Q0+0とみるのが道理であって、
 =
Aυ1 + aυ2
 よってV=(Aυ1+ aυ2)/S である。一般には
 V=∑Siυi/∑Si ………①
となるだろう。

        1

       
 例えば小さい川の流速υ2は主流の流速υ1の2倍であり、規模aは主流Aの10分の1である場合、合流後の流量Q
 Q=A×υ+a×υ……① であろう。υ=2υ, a=(1/10 )Aなら
Q=A×υ+(1/10)A×2υ
 =(
12/10)Aυ ………②
川断面積SS=A+(1/10)A 
  11/10)A …………③
 流速はさっきの流量(12/10Aυをこれで除したらよい。分子分母のAは約分され、合流後流速Vは
 
V=(12/10/(11/10
  =(
12/11…………④
となる。

       2

 合流後の流量はA×υとa×υとの和である。aが(1/10)A、υが2υなら、その和は表2の②式となる。川断面積はAと(1/10)Aの和③式であり、流速は流量②式を断面積③式で除すれば④式を得る。(12/11となって、υよりわずか速くなるだけであることがわかる。

背景速度の合成
 太陽系のように複数の重力場が存在するとき、光の背景となる重力場の運動速度はどうなるだろうか。川の例での川の規模に相当する光の背景への各重力場運動の影響の大きさは、ニュートン万有引力則を援用すれば、重力源となる物体の質量mに比例し、その物体までの距離riの逆2乗に比例するものと考えられる。すなわち G miri2  (Gは万有引力常数)

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