論 評     相対論は間違っている

光の速さは一定か 2

仮説その1

 光について綿密な考慮の結果導かれる仮説は

 光は重力場*を一定速度で伝わり、この速度は光源の運動状態によらない. 
 (*更新前の以前には、「無場である真空中を」としていたが、「重力場を」とするのが正しいことが分かった。また、「1、光は最初に自分が落とした足元を走行の場所とする」も誤っており削除させていただいた)

と考えられる。詳しくは「光速の法則」のところをご参照くだされたい。媒質としてのエーテルの存在は必要としない。
 マイケルソンはエーテルの存在を証明しようと情熱を注いでいた。私の言う光の「足元」は、媒質ではないが、マイケルソンのもつ「エーテル」という概念はおおよそこれに相当している。観測者が重力場に対してある速さを持っていれば、観測者にとって光はそれなりの相対速度を持つと観測する。
 ここで私は一般によく知られていない、しかし非常に重要なマイケルソンの、これから述べようとするもう一つの実験が存在したことに注意を喚起しなければならない。なぜこれがひた隠しにされて来たのか、疑念を抱いている。これこそが、光は相対速度を持つことの、磐石の根拠となるからである。

マイケルソン-モーレーの装置の器械製作者T・J・オドンネルからシャンクランドへあてた手紙によれば、マイケルソンは1881〜1929年の間、エーテルの存在を証明しようと最後まで願っていた。   2014.11.7更新

マイケルソン−ゲイル−ピアソンの実験 (MGP実験)

1925年、その、マイケルソン‐ゲイル-ピアソンの実験(以後MGP実験と略す)はイリノイ草原で行われた。それは直径12インチ(288ミリ)の管を縦横300×600メートルの長方形の環(リング)として、地表に水平に組んだもので、コーナー一箇所にマイケルソン干渉計がつくものである。管内は排気されている。
 マイケルソン干渉計の光源から出てスプリッターで二光線に別けられ、光はそれぞれリングを逆廻りに進む。地球の回転のため互いの伝播時間に差が生じ干渉縞ができるだろう。

結果は決定的なものであって(『歴史をつくった科学者たち』)、0.25の縞のずれが得られた(同書)。
 同書によれば、「しかしながら、この結果は相対論と一致しただけでなく、フレネルの従来の静止エーテル理論とも合致した」
 …と、この書物ではどうやら一部に思い違いをしている。
 

 これは相対論と一致しないのみか、次に述べるように上の仮説、つまり光速は一定ではなく相対速度を持つことを示している。

  熊野宗治