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光速は不変であるという仮定がもたらされました。
しかし、これに添えられた光速の不変性とそのための従来の説明理論は、一部の我々には奇妙に思われます。そこに提供されているのは、運動体の観察対象ごとに経過時間が異なるとしています。これらは相対論(1905年,A. Einstein)的流れに拠っています。
また、慣性系に対し回転する円形のリングに沿って光が互いに逆周回する間に光路差が生じるとする実験と考察が1913年にGeorges Sagnacによって提出され、“Sagnac effects”と呼ばれています。
これはその後行われた我々が重要視する1925年のM.G.P.実験*2 (パイプが地上に長方形に組んで固定され地球自転とともに回転している)と同様な効果であると思われますが、サニヤック実験に関する近年の説明では相対論による“時間の遅れ”が加味されています。
しかし本論で論じるものは現実の事象のみに根拠を置くもので、サニャック効果の理由説明とは全く別な考察で、本論には関係しないことを付記しなければなりません。M.G.P.実験ではリングを回転させていませんし、最初に分けられてから互いに逆行し、再会するまでに0.25λという光路差を見せた光の両方にかかった時間は厳密に等しいのです。これらの疑問に対し、真の光の性質を確かめようとして始めたのが本論の動機でした。この研究の立場は、あくまでも現実の現象と現実の実験のみを根拠として自然の性質を究明しようとする純粋な“基礎物理学”です。その契機となったのがM.G.P.実験でした。
物理的事象を、慣性系であれ非慣性系であれ、人が概念的に設定した幾何学的座標によって近年の我々は論考してきました。光という内部的変化に座標が作用することはできません。船を速く走らせてみても、船上でどんな努力をしてみても、海面の波の速さを変えることはできません。。The interpretation of its result brought about the hypothesis that the speed of light is constant.
But, the concept of a constant speed of light and the conventional theory behind it seems strange to some researchers, the author included. This theory, extrapolated into special relativity (A.Einstein, 1905), states that elapsed time varies between reference frames depending on their relative motion.波は海水が作っている内部的性質から現れるものです。同じく光の伝播に力学的な力を及ぼすことはできません。光は質量を持つ動体ではないからです。人の概念である座標によって物理が左右されるものと現代までの物理学は思い込んできました。
その結果、時間や空間に奇妙な仮説を立てて、そのために起こってくる矛盾を埋める作業に追われています。The ocean waves occur as a result of the internal properties of seawater. Similarly, it is impossible to render a mechanical effect on light because light does not have mass. Modern physics assumes that physics depends on the conceptual frames created by humans.
This assumption has led to strange hypotheses of time and space, leading physicists to cover the contradictions arising from them.