思考の断片
  筆耕の材料
 


    思考録を少し

  有り余った時を費やすために、わたしもよくカフェに出 かけ、ゆったりとソファにかけて物思いにふける。 誰かが、世界の始まりはビッグバンだと言った。満天の星すべては本来よりも赤みがかっているのが観測される。これがことの発端だった。これは赤方偏移と呼ばれ、赤方偏移を起こすのは星が遠ざかりつつあるために光の波長が伸びて起こす“ドプラー効果”による、と説明されている。野原を行く汽笛が、過ぎ去りざま、音程を下げるあの現象である。
  一旦こう説明されると、それは違うと申し立てる科学者は一人もいない。なぜ申し立てることができないのかといういきさつは、色々とあろう。


                      (編集部)