二つの実験        
 マイケルソン-モーレイ実験

 1887年、米マイケルソンとモーレイが地球の運動方向とそれに直角な方向で、光の速さを比べようとした実験。


 その実験装置たるマイケルソン干渉計は、ハーフミラーによって光を地球の公転方向と太陽方向との2方に別け、再び合流させるならば、2方の光速の違いからその行路差に応じた干渉縞が観測されるはずだった。装置の詳細は次のようなものである。

 水銀に浮かべて水平に置かれた実験装置は図のようで、45度傾けて置いたスプリッター(ハーフミラー)の左方に例えば光源がある。
 そこから入射してスプリッターで反射された光は図の上方(地球公転の半径方向)へ、透過したものは右方(公転方向)へ別けられる。

 それぞれは等しいアーム長 L
1=L2=の先に直角に置かれたミラーで反射して戻る。
 上方から戻ったものはスプリッターを透過し、右方から戻ったものは反射して90度下方に向きを変え、両者は重なり波長のずれが観測されるはずである。

 装置全体は光の媒質に対して例えばυの速さで運動しているとするわけだ。