論評    相対論は間違っている
なぜアインシュタインは天才ナンバーワンか
浮 上
 この発表で相対論はにわかに評判になる。出来の弱い物理学者も中には居て、誰にだって理解不能な理論を、自分だけは理解者であるがごとく、史上希に見る天才が発見したと誉めそやす人が出た。もっとわけの分っていないマスコミがそれを大々的にとりあげる。空間が曲がるというシュールレアリスティック相対論が沸くとともに、エディントンも歴史に残った。マスコミが発達するほど、そういう傾向は増幅するだろう。
 1919年以降に行われた観測結果は、エディントンが行った結果とは異なることが判明した。しかし、事をし遂げたマスコミはこの件に関しては口をつぐんだ。
 学者自身が予め埋めておいた出土品の発掘により、考古学上の説を覆しそうになったイカサマが、学者たちに案外にも見抜かれないのが学問の世界である。それどころか、珍しい発見はそれが真実であるかはともかく、マスコミが騒いでくれる。なかなか元へ正され難いものとなる。

さて、相対論の特徴をあげておこう
 1.錯綜していて難解(面倒)である。(反証しにくい)
 2.その理論は今までと全く違う新しいものであった。(驚き)
 3.第三者がお墨付きをくれた。(権威付け)
 4.マスコミが広範に知らせた。(宣伝)

そのうち1.は相対論が成功した秘術とも言える。矛盾と錯綜のため反証もしにくく、反証理論の理解が得られない。それはジャーナリストたちによって神棚へ置かれ、情緒的なものになっていく。一般人にすれば理屈など面倒だ。こうした傾向は反証者たちに対する拒否につながる。そして、紛れもないのは、上にあげた4つの項目はおのおの、アインシュタインを天才に祀りあげた役割分担を示している。

  
   熊野宗治