A  不定期便  第19号
    
地球中心の質点mにかかる引力は−GM/R
公転遠心力は+Rω  自転遠心力は 0

 したがってmにかかる加速度α
   α=−GM/R+Rω ……C
質点mにかかる引力は − GM/(R+r)
公転遠心力は+Rω 自転遠心力は+rω
したがってmにかかる加速度α
 α=−M/(R+r)+Rω+rω
…D
 中心に比較しますと、mについては
  α−α=B式−C式 ………表E式
 mについては
  α−α=D式−C式 ………表F式
という結果が得られます。
  mについてみますと、E式第1項の[ ]内は 正、[ ]外に負号があり、第1項は負です。第2項も負であり、すなわち中心に比べ左向きの加速度となります。については、F式第1項の[ ]内は負、[ ]外に負号があり第1項は正。第2項も正であり、中心に比べ右向きの加速度があることになります。 E、F式とも、ファクターとして公転角速度ωを含まないから、公転による遠心力は潮汐力に特段影響しないという結果を得たとしてよいでしょう。
 E、F式とも、第1項は月による重力場の、距離による差に起因することを示し、第2項は自転運動による遠心力の差が現われるものとみられましょう。これらと90度離れた部分にも自転による同じ遠心力加速度 rω2 があり海面を膨らませる資格をもっているはずですね。ちなみに、理科年表などの資料によりますと、rωの値は最大(赤道)でも地球重力の0.5%ばかりのものです。赤道で978.03gal、極地で983.21 gal といいますから、その差(重力に対する地球自転による遠心力の効果)は5.18 galで
標準980の0.0053ほどになるわけですな。微量と言えば微量です。
   地球自転の及ぼす影響 まとめ
 
図4で右方向を+、公転角速度をω、自転角速度をωとすれば質点mにかかる引力は−GM/(R−r)、公転遠心力*は+Rω自転遠心力は−rω となって、したがってmにかかる加速度α
 α=−GM/(R−r)+Rω−rω……B
である。*なお、前にみたように公転遠心力はどの部分も等しい。
地球中心の質点mにかかる引力は−GM/R、公転遠心力は +Rω、自転遠心力は0、したがってmにかかる加速度α
  α=−GM/R+Rω    ……C

 質点m2にかかる引力は−GM/(+)2  、公転遠心力は+Rω 、自転遠心力は+rω 、したがってm2にかかる加速度α2
  α2=−GM/(+)+Rω +rω…D

 中心に比較すると、mについては
  α−α
  =[−GM/(R−r) +Rω−rω]
   −[−GM/R+Rω]
  =−GM[1/(R−r)1/R]−rω …E
 mについては
  α−α
   =[−GM/(+) +Rω+rω]
     −[−GM/R +Rω]
  =−GM[1/(+)1/R] +rω……F
           まとめ
地球の自転も潮汐力に影響を与えている
潮汐は月からの引力が原因である
地球公転による遠心力は月からの引力と釣合い、落下を支える役を果たすにすぎない
月の側への潮汐力と反対側への潮汐力は釣合っている
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