90%で印刷  B   不定期便  第39号
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  光の速さの基準となるあるものとは、重力場のほかに磁場や静電場や、その他の未知の場が総合されたものであるということを私としては暗に省略している。実のところ、重力場以外の場はすぐ中和したり減衰したりして、重力場ほど大きな広がりをつくっていないゆえに、重力場をして代表させるのがいいだろう。
 ところで、重要な発見であると自負しているが、有力機関誌による発表の場は得られない。だが、そんな不公平に憤慨することはお休みにしよう。どうやら千年必要なくらいに気長に待つことになりそうだ。


重力場広がり方
     

 
 気楽に続けよう、場の力について考えてみる。


図 1

図 2
     重力場については全てが引力で、その引力源は質量である。2つの質量物――あえて「質点」とは呼ばない――があればこのように働いているのだろうかと最初に書いてみたら1図のようになった。二つの小さな丸が2個の質量塊。図では線が薄くなっているが、それを取り囲む数個の等高線から、もっと大きく2個を囲むように大きな等高線がさらに広がっている、それらと直交する放射状のラインに沿って、重力場はしだいに衰えてゆくのだろう。

 磁力の場合はどうか? 磁力は+と−が必ず対になって存在し、その作用の向きは通常磁力線で表わされ、+から−へ曲線的に向かっている。重力場が全方向へ等方的に放射的な場をなすのに対して磁場のほうはかなり歪んだ曲線をなす。ごく巨視的に見ても(遠くから見ても)放射状を成さない。図にしてみるとなんとなく2図のようになるのだろう。

 静電場については、同種同士においては1図、異種同士においては2図に準じてよかろうと思われる。これらをみんな一挙にはできそうにないから、重力場のことから考えてみることにしようか。その三点問題に関しては3図のようになるのだろう。
 三点問題でも質量の各々は万有引力の法則に従っていて、どれも質量方向へ引力――じつは引力と言っては語弊があって、マイナスの加速度と呼ぶべきが正しいのだけれども――を持つ。
  こういう作業は手描きでやるよりもコンピュータに任せるほうがより早く正確に美しく描けるに決まっている。けれども、コンピュータ・シミュレーションによれば結果だけが出てしまう
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